IIJサイバー攻撃で顧客情報流出｜総務省が行政指導、企業と個人が今すぐ取るべき対策

脅威ニュース

IIJのメールセキュリティサービスがサイバー攻撃を受け顧客情報が流出。総務省が行政指導を実施。企業のセキュリティ対策の重要性と個人でできる対策を解説します。

2025.07.19

2024年7月18日、総務省がインターネットイニシアティブ（IIJ）に対してサイバー攻撃による顧客情報流出を受けて行政指導を行いました。この事件は、企業のセキュリティ対策の重要性を改めて浮き彫りにしています。

IIJサイバー攻撃事件の概要

今回の事件では、IIJの法人向けメールセキュリティーサービスが標的となりました。攻撃者は巧妙な手口で同社のシステムに侵入し、顧客情報を不正に取得したとされています。

私がこれまで担当したフォレンジック調査でも、メールセキュリティサービスを狙った攻撃は年々増加傾向にあります。特に法人向けサービスは、一度侵入されると大量の企業情報が一気に流出するリスクがあるため、攻撃者にとって格好の標的となっているのが現状です。

実際の調査現場では、このような攻撃パターンを頻繁に目にします：

中小企業のケースでは、「うちは大丈夫」と思っていた製造業の会社が、実は3ヶ月間も攻撃者にシステムを乗っ取られていたという事例もありました。発見時には既に顧客リストから技術資料まで、ありとあらゆる情報が流出していたのです。

企業の情報流出は、そのサービスを利用する個人にも直接的な影響を及ぼします。流出した情報を悪用したなりすましメールや詐欺被害が後を絶ちません。

個人レベルでできる最も効果的な対策は以下の通りです：

今回のIIJの事例のように、どんなに技術力の高い企業でも攻撃を受ける可能性があります。特に重要なのは、自社のWebサイトやシステムの脆弱性を定期的にチェックすることです。

実際の調査では、攻撃者は企業のWebサイトの小さな脆弱性から侵入を開始するケースが多く見られます。Webサイト脆弱性診断サービスを活用して、攻撃者が悪用する前に脆弱性を発見・修正することが重要です。

サイバー攻撃は決して他人事ではありません。個人も企業も、常に最新のセキュリティ対策を講じる必要があります。特に：

これらの対策を怠ると、気づいた時には手遅れになる可能性があります。今回のIIJの事例を教訓に、今一度自分たちのセキュリティ対策を見直してみてください。