イランが全国的なインターネット遮断を断行
2025年6月17日から18日にかけて、イランは国内のインターネット接続をほぼ全面的に遮断する異例の措置を実施しました。この措置は、イスラエルからのサイバー攻撃に対する防御策として断行されたものです。
通信量が80%以上減少する深刻な状況
イラン国内のインターネット接続状況は急激に悪化し、6月18日時点で通信量は通常の80%以上減少しました。これは事実上の全国的なネット遮断状態を意味します。イラン政府はこれを「一時的かつ制御された措置」と説明していますが、国民生活への影響は深刻です。
市民の間では以下のような問題が発生しています:
- スマートフォンのモバイルデータが使用不可能
- 海外のウェブサイトやアプリへのアクセス困難
- 従来利用していたVPN
も次々と遮断
- オンラインバンキングの利用停止
- 緊急時の情報収集や家族との連絡手段の制限
WhatsApp削除要請とプライバシーの懸念
イラン政府は国民に対してWhatsAppの削除を要請しました。政府側は「WhatsAppが利用者の情報をイスラエルに提供している」と主張していますが、具体的な証拠は示されていません。
一方、WhatsApp側は全てのメッセージがエンドツーエンドで暗号化されており、第三者に情報を提供することはないと否定しています。
現代のサイバー戦争の実態
このような事態は、現代のサイバー戦争の一面を浮き彫りにしています。インターネット空間でも国家間の攻防が激化しており、以下のような事例が確認されています:
実際のサイバー攻撃事例
- ウクライナ紛争でのロシアによる火力発電所へのサイバー攻撃
- ディープフェイクを活用したプロパガンダの拡散
- 生成AIを悪用したフェイク情報の製造・配布
個人でできるサイバーセキュリティ対策
このような国家レベルのサイバー攻撃や情報統制が行われる中、個人としても適切なセキュリティ対策を講じることが重要です。
基本的なセキュリティ対策
1. 総合的なセキュリティソフトの導入
信頼性の高いアンチウイルスソフト
を導入することで、マルウェアや不正なアクセスから身を守ることができます。特に国家レベルのサイバー攻撃では、高度な手法が用いられるため、包括的な保護機能を持つソフトウェアが必須です。
2. VPNの活用
通信の暗号化と匿名性を確保するため、信頼できるVPN
の利用を検討しましょう。ただし、イランの事例のように政府による規制が行われる可能性もあるため、複数の手段を準備しておくことが重要です。
3. 情報の多角的な収集
単一の情報源に依存せず、複数のメディアから情報を収集する習慣を身につけましょう。フェイクニュースやプロパガンダに惑されないよう、情報の信憑性を常に確認することが大切です。
まとめ
イランの全国的インターネット遮断は、現代のサイバー戦争の新たな局面を示しています。このような事態は他国でも起こりうる可能性があり、個人レベルでのセキュリティ対策の重要性がますます高まっています。
適切なアンチウイルスソフト
とVPN
を活用し、常に最新のセキュリティ情報にアンテナを張ることで、個人の情報とプライバシーを守り抜きましょう。
一次情報または関連リンク
- https://therecord.media/iran-internet-outages-israel-conflict
- https://apnews.com/article/iran-whatsapp-meta-israel-d9e6fe43280123c9963802e6f10ac8d1
- https://www.nytimes.com/live/2025/06/17/world/israel-iran-trump#the-internet-across-iran-is-being-disrupted-experts-and-iranians-say
- https://rocket-boys.co.jp/security-measures-lab/iran-shuts-down-internet-nationwide-to-defend-against-israel-cyberattack/