山梨県で不正アクセス被害が前年比20%増加の深刻な状況
山梨県警察の最新発表によると、2025年1月から5月末までの間に、県内で確認された不正アクセス相談件数が66件に達し、前年同期比で13件(約20%)も増加していることが明らかになりました。
この急激な増加の背景には、SNSアカウントの乗っ取り被害が急増していることがあります。特に「X(旧Twitter)」やLINEなどの身近なSNSプラットフォームを狙った巧妙な手口が横行しており、多くの利用者が被害に遭っています。
実際に発生している被害事例
山梨県内で実際に確認されている被害事例は以下の通りです:
Xアカウント乗っ取り詐欺
- 知人のアカウントから電話番号を求められ、教えてしまった
- その後、自分のアカウントから投資勧誘の詐欺投稿が勝手に投稿される
- フォロワーや知人に迷惑をかけてしまう
LINE乗っ取り被害
- 友人のアカウントから電話番号とログイン番号を求められる
- 情報を教えた結果、勝手に商品を購入される
- 身に覚えのない高額な請求が発生する
これらの事例に共通しているのは、「信頼できる知人・友人のアカウント」を装って個人情報を聞き出すという点です。
SNS乗っ取りの仕組みと危険性
乗っ取りの流れ
- 最初に1つのアカウントが何らかの方法で乗っ取られる
- 乗っ取った犯人が、そのアカウントの連絡先に電話番号などを要求
- 信頼している相手からの連絡のため、被害者が情報を提供
- 提供された情報を使って新たなアカウントを乗っ取る
- この連鎖が続いて被害が拡大
乗っ取られた後のリスク
- 詐欺投稿による信用失墜
- 不正購入による金銭被害
- 個人情報の流出
- 知人・友人への二次被害
今すぐできる対策と予防法
基本的な対策
- 電話番号やログイン情報は絶対に教えない
- 知人からの要求でも、まず電話で本人確認を行う
- パスワードは複雑なものを設定し、定期的に変更する
- 二段階認証を必ず設定する
セキュリティソフトによる保護
個人のデバイスを包括的に保護するには、信頼性の高いアンチウイルスソフト
の導入が不可欠です。最新の脅威に対応したアンチウイルスソフト
は、不正アクセスの試みを検知し、リアルタイムでブロックする機能を提供します。
通信の安全性確保
公共のWi-Fiを利用する際や、重要な情報をやり取りする場合は、VPN
サービスの利用を強く推奨します。VPN
を使用することで、通信内容が暗号化され、第三者による盗聴や不正アクセスを防ぐことができます。
被害に遭ってしまった場合の対処法
即座に行うべき対応
- 該当アカウントのパスワードを即座に変更
- 二段階認証の設定確認と再設定
- 不正な投稿や購入履歴の確認
- クレジットカード会社への連絡
- 警察への相談(山梨県警察本部サイバー犯罪対策課)
二次被害防止のための連絡
- 家族や友人への被害報告
- SNSでの注意喚起投稿
- 関連するアカウントのセキュリティ確認
企業・組織での対策強化
個人だけでなく、企業や組織においても従業員のSNSアカウント乗っ取りは深刻なリスクとなります。社内研修の実施や、セキュリティポリシーの策定により、組織全体でのセキュリティ意識向上を図ることが重要です。
まとめ:継続的なセキュリティ対策の重要性
山梨県での不正アクセス被害の急増は、全国的な傾向の一部であり、決して他人事ではありません。SNSが日常生活に深く浸透している現在、個人レベルでのセキュリティ対策がますます重要になっています。
信頼できるアンチウイルスソフト
とVPN
サービスを活用し、基本的なセキュリティ習慣を身につけることで、このような被害から身を守ることができます。また、怪しいと感じた場合は迷わず警察に相談することも大切です。
デジタル社会で安全に過ごすためには、常に最新の脅威情報にアンテナを張り、適切な対策を継続することが不可欠です。
一次情報または関連リンク
- https://www3.nhk.or.jp/lnews/kofu/20250619/1040026886.html
- 山梨県警察本部サイバー犯罪対策課
- 警察庁サイバー犯罪対策プロジェクト
- 総務省「国民のためのサイバーセキュリティサイト」