富士通のアップデートナビで重大なセキュリティ問題が発覚
2025年6月12日、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)および一般社団法人JPCERTコーディネーションセンター(JPCERT/CC)が、富士通クライアントコンピューティング株式会社のアップデートナビに関する重大な脆弱性を発表しました。
この脆弱性は「CVE-2025-35978」として登録されており、悪意のある攻撃者によって任意のレジストリ書き換えや任意のコード実行が可能になる危険性があります。
影響を受ける製品とバージョン
以下の製品・バージョンをお使いの方は要注意です:
- アップデートナビ V1.4 L10からL33まで
- アップデートナビ インストールサービス Service 1.2.0091から1.2.0125まで
この脆弱性で何が起こる可能性があるのか
今回発見された脆弱性により、以下のような深刻な被害が想定されます:
- システムの乗っ取り:攻撃者が任意のコードを実行できるため、パソコン全体を制御される可能性
- 個人情報の流出:レジストリの書き換えにより、保存されている重要なデータが危険に
- マルウェアの感染:悪意のあるプログラムが勝手にインストールされる恐れ
今すぐ行うべき対策
1. 即座にアップデートを実行
富士通のアップデートナビをお使いの方は、今すぐ最新版へのアップデートを行ってください。インターネットに接続している場合は自動アップデートが適用されますが、手動でも確認することをお勧めします。
2. 包括的なセキュリティ対策の導入
このような脆弱性からパソコンを守るためには、信頼性の高いアンチウイルスソフト
の導入が不可欠です。リアルタイム監視機能により、悪意のあるコードの実行を未然に防ぐことができます。
3. ネットワーク通信の保護
また、インターネット通信そのものを暗号化・保護するVPN
の利用も効果的です。万が一攻撃者が通信を傍受しようとしても、データの内容を読み取ることができなくなります。
企業ユーザーへの影響
特に企業環境では、一台のパソコンが感染すると社内ネットワーク全体に被害が拡大する可能性があります。IT管理者の方は以下の点をご確認ください:
- 社内の全富士通製パソコンでアップデートナビのバージョン確認
- セキュリティポリシーの見直し
- 従業員への注意喚起
日頃からできるセキュリティ対策
今回のような脆弱性は、どのメーカーの製品でも発生する可能性があります。日頃から以下の対策を心がけることで、リスクを大幅に軽減できます:
- 定期的なソフトウェアアップデート:OSやアプリケーションを常に最新状態に保つ
- 信頼できるセキュリティソフトの利用:多層防御でシステムを保護
- 怪しいメールやリンクの回避:フィッシング攻撃に注意
- 重要データのバックアップ:万が一の際の被害を最小限に
まとめ
富士通のアップデートナビに発見された脆弱性は、放置すると深刻な被害につながる可能性があります。該当製品をお使いの方は速やかにアップデートを行い、併せて総合的なセキュリティ対策の見直しも検討することをお勧めします。
サイバーセキュリティの脅威は日々進化しており、一つの対策だけでは十分ではありません。アンチウイルスソフト
やVPN
などの複数のセキュリティツールを組み合わせることで、より安全なデジタル環境を構築できるでしょう。