最近、ネット詐欺のニュースをよく見ませんか?
ここ数年、「スマホに突然『ウイルス感染しました』って画面が出た」「Amazonを騙ったメールが来た」なんて話をよく聞きますよね。実は、こうしたネット上の危険って年々増えているんです。
毎年、IPA(情報処理推進機構)という国の機関が「今年特に注意すべきネットの危険」を発表しているのですが、2025年版を見ると「え、こんなことまで?」と驚くような手口がいっぱい。
今回は、難しい専門用語は使わずに、普通にスマホやパソコンを使っている人が知っておくべき危険と、その避け方をまとめてみました。
2025年「これが危険」な10の脅威
インターネット上のサービスからの個人情報の窃取
どんな手口? 普段使っているサイトやアプリから、個人情報が盗まれる被害です。ハッカーがサイト自体に侵入して、会員情報をごっそり盗んでいくパターンが多いです。
実際にあった話 大手通販サイトから数百万人分の個人情報が流出して、その後迷惑メールや詐欺電話が増えた、なんて事件がありましたね。
簡単にできる対策
- 本当に必要なサイトにだけ会員登録する
- 同じパスワードを使い回さない
- 重要でないサイトには適当な情報で登録(ニックネームとか)
インターネット上のサービスへの不正ログイン
どんな手口? あなたのアカウントに、知らない人が勝手にログインして悪用する被害。簡単なパスワードだと、総当たりで破られることもあります。
実際にあった話 友達のInstagramが乗っ取られて、勝手に怪しい投資の宣伝を投稿されてました。フォロワーからのDMで気づいたそうです。
簡単にできる対策
- パスワードは8文字以上で、数字と英字を混ぜる
- 大事なアカウントは2段階認証を設定
- ログイン通知メールをチェックする習慣をつける
クレジットカード情報の不正利用
どんな手口? ネットショッピングで入力したクレジットカード情報が漏れて、知らないうちに使われている。明細を見たら見覚えのない請求がズラリ…。
実際にあった話 海外の怪しいサイトで買い物した後、翌月のカード明細に身に覚えのない10万円の請求が。カード会社に連絡して事なきを得ましたが、手続きが大変でした。
簡単にできる対策
- クレジットカードの明細は必ずチェック
- 怪しいサイトではカード決済しない
- 使わないサイトに登録したカード情報は削除
スマホ決済の不正利用
どんな手口? PayPayやd払いなどのスマホ決済アプリが不正利用される被害。アカウントを乗っ取られたり、QRコードを悪用されたりします。
実際にあった話 コンビニで買い物しようとしたら、スマホ決済の残高がゼロに。履歴を見ると、知らない店で何度も使われていました。
簡単にできる対策
- スマホ決済アプリにはパスコードをかける
- 残高はこまめにチェック
- 使った直後は必ず決済完了画面を確認
偽警告によるインターネット詐欺
どんな手口? サイトを見ていると突然「あなたのスマホはウイルスに感染しています!今すぐこのアプリをダウンロードしてください」という画面が出る。慌ててアプリを入れると、逆にウイルスに感染したり、有料アプリを買わされたり。
実際にあった話 うちの父親がこれに引っかかって、年間12,000円の怪しいセキュリティアプリを契約してしまいました。解約するのも一苦労でした。
簡単にできる対策
- 突然の警告画面は全部ウソ
- そのページを閉じるだけでOK
- 心配なら、ちゃんとしたウイルス対策ソフトでスキャン
ネット上の誹謗・中傷・デマ
どんな手口? SNSや掲示板で誹謗中傷を受けたり、根も葉もないウソを拡散されたり。精神的にも、社会的にもダメージが大きいです。
実際にあった話 知人が職場の愚痴をTwitterに書いたら、それが拡散されて会社にバレ、最終的に退職することになってしまいました。
簡単にできる対策
- 自分も他人の悪口は書かない
- 怪しい情報は拡散前に確認
- 被害を受けたら一人で悩まず、専門機関に相談
フィッシングによる個人情報等の詐取
どんな手口? Amazonや楽天、銀行などを装ったメールが届いて「アカウントが停止されました、すぐに確認してください」なんて書いてある。リンクをクリックすると、本物そっくりの偽サイトに飛ばされて、IDやパスワード、クレジットカード番号を入力させられる。
実際にあった話 友人のお母さんが「三井住友銀行」からのメールだと思って情報を入力したら、翌日口座から50万円が消えていたそうです…。
簡単にできる対策
- メールのリンクは絶対にクリックしない
- 何か連絡が来たら、いつものようにGoogle検索で公式サイトを探してログイン
- 「急いで!」「今すぐ!」って書いてあるメールは99%詐欺
不正アプリによるスマートフォン利用者への被害
どんな手口? 人気アプリに似た名前・アイコンの偽アプリをダウンロードしてしまい、個人情報を抜き取られたり、勝手に課金されたりする被害。
実際にあった話 無料ゲームだと思ってダウンロードしたアプリが、実は有料アプリで、気づいたら月額5,000円の課金が続いていました。
簡単にできる対策
- アプリの開発者名をしっかり確認
- レビュー数が極端に少ないアプリは避ける
- App StoreやGoogle Play以外からはダウンロードしない
メールやSMS等を使った脅迫・詐欺の手口による金銭要求
どんな手口? 「あなたの恥ずかしい動画を撮影した」「法的措置を取る」などと脅すメールやSMSが届いて、お金を要求される詐欺。全く身に覚えがなくても、不安になって払ってしまう人がいます。
実際にあった話 「アダルトサイトを見ているところを録画した」という脅迫メールが来て、本当にWebカメラを使っていたので焦って10万円払ってしまった人がいました。でも実際は何も録画されていませんでした。
簡単にできる対策
- 脅迫メールやSMSは基本的に全部ウソ
- お金を要求されても絶対に払わない
- 不安になったら家族や警察に相談
ワンクリック請求等の不当請求による金銭被害
どんな手口? サイトをクリックしただけで「会員登録が完了しました。料金をお支払いください」と表示される詐欺。何もしていないのに数万円の請求をされます。
実際にあった話 動画サイトを見ようとクリックしたら、いきなり「登録完了、3日以内に98,000円お支払いください」という画面が。焦って電話したら、さらに脅されたそうです。
簡単にできる対策
- クリックしただけでは契約は成立しない
- 請求画面が出ても無視してOK
- 絶対に電話番号には連絡しない
結局、何に気をつければいいの?
専門的な対策は後回しにして、まずは以下の3つだけ覚えておけば、ほとんどの被害は避けられます:
- 「うますぎる話」と「急かす話」は疑う – 簡単に稼げる、激安商品、今すぐ対応が必要、などなど
- メールのリンクはクリックしない – 必要なら公式サイトに直接アクセス
- 知らない人からの連絡は基本的にスルー – 友達申請、メッセージ、電話など
最後に
この記事を読んで「えー、ネット怖い!」と思わないでください。車の運転と同じで、ルールを知って注意深く使えば、とても便利なツールです。
大事なのは「完璧な対策」じゃなくて「基本的な注意」。100%の安全は無理でも、ちょっとした注意で99%の危険は避けられます。
家族や友達にも、この記事の内容をシェアしてもらえると嬉しいです。特に、スマホを使い始めた高齢の方や、ネットに詳しくない方に教えてあげてください。
みんなで注意して、安全にネットライフを楽しみましょう!
この記事は、IPA(情報処理推進機構)の「情報セキュリティ10大脅威 2025」を参考に、分かりやすくまとめたものです。詳しい情報は、IPAの公式サイトをチェックしてみてください。