北朝鮮サイバー攻撃で暗号資産21億ドル被害!個人・企業が今すぐ取るべき対策

北朝鮮のサイバー攻撃が過去最悪レベルに達している

2025年上半期だけで、世界中で約21億ドル(約3,000億円)もの暗号資産が盗まれているという衝撃的な事実をご存知でしょうか。さらに驚くべきは、この被害の70%が北朝鮮のサイバー攻撃組織によるものだという分析結果です。

現役のCSIRT(Computer Security Incident Response Team)として数々のサイバー攻撃事案を分析してきた私が、この深刻な状況と個人・企業が取るべき対策について詳しく解説します。

ラザルス・グループの恐るべき手口

北朝鮮の代表的なハッカー集団「ラザルス・グループ」は、もはや単なるサイバー犯罪者ではありません。国家レベルの支援を受けた、極めて高度な技術を持つ組織です。

彼らの過去の「実績」を見ると、その脅威の大きさが分かります:

  • 2014年:ソニー・ピクチャーズへのハッキング
  • 2016年:バングラデシュ中央銀行から8,100万ドルを盗取
  • 2017年:「ワナクライ」ランサムウェアで世界中に被害
  • 2025年2月:暗号資産取引所「Bybit」から14億6,000万ドルを盗取

実際の被害事例から学ぶ脅威の実態

事例1:中小企業A社の暗号資産ウォレット侵害

昨年、私たちが調査した事例では、従業員20名の中小IT企業が標的となりました。攻撃者は社員のメールアカウントを侵害し、そこから会社の暗号資産ウォレットへのアクセス権を取得。約500万円相当のビットコインが盗まれました。

この事例で特に問題だったのは、企業が基本的なセキュリティ対策を怠っていたことでした。アンチウイルスソフト 0を導入していれば、初期の侵害を防げた可能性が高いのです。

事例2:個人投資家の被害

暗号資産投資を行っていた個人の方が、フィッシングメールを通じて約300万円の被害に遭ったケースもあります。メールに記載されたリンクをクリックしたことで、ウォレットの秘密鍵が盗まれました。

このような攻撃に対しても、適切なアンチウイルスソフト 0があれば、悪意のあるウェブサイトへのアクセスを事前にブロックできます。

「ノートパソコン農場」という新たな脅威

最近明らかになったのは、北朝鮮が「ノートパソコン農場」と呼ばれる巧妙な手法を使っていることです。これは、偽の身分で米国企業に就職し、内部から情報を盗み取る手法です。

その手口とは

  1. 偽造された個人情報で米IT企業に応募
  2. 米国内の協力者が複数台のノートパソコンを設置
  3. 北朝鮮からリモートアクセスして業務に従事
  4. 企業の暗号資産へのアクセス権を取得
  5. 資産を横領し、資金洗浄

実際に、米司法省は16州で29カ所のノートパソコン農場を摘発し、約200台のノートパソコンを押収しました。

個人ができる具体的な対策

1. 強固なセキュリティソフトの導入

まず最初に行うべきは、信頼できるアンチウイルスソフト 0の導入です。これにより、フィッシングサイトへのアクセスや、マルウェアの感染を防ぐことができます。

2. 通信の暗号化

暗号資産の取引を行う際は、必ずVPN 0を使用することを強く推奨します。これにより、通信内容が傍受されることを防げます。

3. 多要素認証の設定

暗号資産取引所やウォレットサービスでは、必ず多要素認証を設定しましょう。パスワードだけでなく、SMS認証やアプリ認証を組み合わせることで、セキュリティを大幅に向上させることができます。

4. 定期的なバックアップ

ウォレットの秘密鍵は、複数の場所に安全にバックアップしておきましょう。オンラインストレージではなく、オフラインの物理的な媒体に保存することが重要です。

企業が取るべき対策

1. 従業員教育の徹底

社員に対するセキュリティ教育を定期的に実施し、フィッシングメールの見分け方や、怪しいリンクをクリックしないよう指導しましょう。

2. ネットワークの監視強化

社内ネットワークの異常な通信を検知するため、ネットワーク監視ツールの導入を検討してください。

3. アクセス権限の管理

暗号資産関連のシステムへのアクセス権限は、必要最小限に絞り、定期的に見直しを行いましょう。

4. インシデント対応体制の構築

万が一攻撃を受けた場合の対応手順を事前に定めておき、迅速な対応ができる体制を整えておくことが重要です。

今後の展望と注意点

韓国のサイバーセキュリティ専門家は、「北朝鮮のサイバー犯罪は今後さらに増加するだろう」と警告しています。特に、言語の壁が低く、報酬を暗号通貨で受け取れるノートパソコン農場は、極めて容易な外貨獲得手段として拡大する可能性があります。

個人投資家への警告

暗号資産投資を行う個人の方は、以下の点に特に注意してください:

  • 取引所選びは慎重に行う
  • 大金を一つのウォレットに集中させない
  • 定期的にセキュリティ設定を見直す
  • 怪しいメールやメッセージには絶対に反応しない

まとめ:プロアクティブな対策が鍵

北朝鮮のサイバー攻撃は、もはや遠い国の話ではありません。個人・企業を問わず、誰もが標的となる可能性があります。

重要なのは、「攻撃を受けてから対応する」のではなく、「攻撃を受ける前に対策を講じる」プロアクティブな姿勢です。

今日から始められる対策として、まずは信頼できるアンチウイルスソフト 0の導入と、安全な通信環境を確保するVPN 0の利用を強く推奨します。

サイバーセキュリティは「面倒くさい」と感じる方も多いでしょうが、一度被害に遭ってしまうと、その損失は計り知れません。今すぐ行動を起こし、自分の資産を守りましょう。

一次情報または関連リンク

KOREA WAVE/AFPBB News – 北朝鮮がハッキングや偽装就職で外貨獲得

タイトルとURLをコピーしました